第109回生の看護師国家試験対策ノート

国家試験に向けた知識をまとめてます。109回生なので比較的情報は新しいと思います。みんな頑張れ!!

看護国試で合格するために私が何をしたか、どんな教材を使ったか【実話】

 

 

 今回は、私が5年制(高校3年+専攻科2年)の学校に進学し、何をやって合格までこぎつけたかを書いていこうと思います。

 

 自分がしていたことはとりあえず3つだけです。

① 参考書やワークは2つまでに絞ってそれに補足の知識や情報を書き込む

② 国試対策アプリ(看護rooが出してるやつ)をちょこちょこする

③ 授業のレジュメ(プリントとか)はなくさない

 以上3つだけです。

 

まず①の参考書やワークについて。

 たぶん、みんな学校で何冊かワークや参考書を買わされたり、勧められたりすることがあると思います。その中からとりあえず2つには絞りましょう。

 はっきり言っていろんな参考書に手を出しても結局中途半端になるだけなので1つか2つの中身を網羅してしまえば、よっぽどのことがない限り合格できます。なんせ現役合格率90%越えの試験ですからね。

なので2つ以下に絞る→その参考書にいろいろ書き込む→持ち歩いて覚える

これをすれば受かります。少なくとも自分は合格しました。

試験前日に前入りしましたが、持って行ったのはその絞った2つだけ。みんな荷物多いなーと思ってました。 

 

さて、そんな参考書の判断基準ですが、

①先輩など実際に使った身近な人からの意見

②ネットなどでのレビュー、評価

③実際に手に取ってみての内容

の3つです。特に①が大事。身近な人の忖度ない意見は重要です。先輩にそういった人がいない場合はこのブログを参考にしてください。マジで自分で使ったものなのでガチです。

 

1つ目

医学書院 看護師国家試験問題集

 

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2022年版 医学書院 看護師国家試験問題集 [ 『系統看護学講座』編集室 ]

に一緒に入っている【国試でるでたBOOK】です。

 これすごいんですよ。国試に出そうなものと過去にでたものがジャンル別で解説されてるんです。図つきで。要約されていたり略語が使われていたりしますが、むしろそのおかげで「これってどういうことだろう」、「これってなんのことだろう」と言った疑問が生まれ自分で調べる習慣がつきます。そんでもって【ただ書いてあることを覚えるより、自分で調べたもののほうがしっかり覚えている】ものなんです。

 というか、暗記と理解して覚えるとでは雲泥の差があります。それが自然に身につくようになります。

 結構みっちり書いてて追加で書きたすスペースがないので、自分は付箋を折りたたんで貼り付けたり、セロハンテープで紙をくっつけで見開きを作ったりしてスペースを作ってました。

 

これにもともと書いてあるもの+自分で書き足したものを全部覚えたら99%は合格できます。自分は5年目にやり始めたので6、7割程度しか覚えられませんでしたが受かりました。

残りの教材はメインの必修と一般の太いやつがありますがそっちはドリル的な運用をするとより効果的な学習ができると思います。一日3~5問ぐらいでもいいと思います。

自分は学校で専攻科に上がったときに買わされましたが、結局メインのやつは6割ぐらいしかやってないし書き込んだりもほとんどしてないです。

あと利点として、薄いのでかさばりません。教科書で肩が外れそうになるのでこういった細かいのもプラスポイントでした。

 

2つ目

 国試過去問題集

 

2022年版看護師国家試験 国試過去問題集 [ 杉本由香 ]

私はさっきの国試でるでたBOOKをメインに使っていましたが、ほかの人はこれとレビューブックをメインに使っている人が多かったです。

これの利点は、国試問題の問題文が要約されたうえで、暗記しやすいように赤シートで消せるようになっていることです。

例えば、

健常な成人の体重における水分の割合に最も近いのはどれか。
  • 1. 20%
  • 2. 40%
  • 3. 60%
  • 4. 80%
こんな問題が、「健常な成人の体重における水分の割合は60%である。のこりの40%は骨などの固形成分である。」といった具合にわかりやすく書いており、すっと入るように作られています。
隙間時間の暗記にはもってこいですし、文章の周りのに少しスペースがあるので追加で情報を書き足してメインの参考書にするのもアリです。
自分は、学校ではこれ、家とかではスマホアプリって感じでしてました。
 
おすすめのアプリ
看護rooのやつ
看護師国家試験対策 看護roo!国試

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とにかく便利。どれだけやったかが明確にわかる(正答率とか出してくれる)ので達成感もあり、定期的にテストなんかもやっているので自分の力を把握しやすいです。

じつはお守り代わりに看護師になった今でもスマホに入ったままですw。

 

・授業のレジュメをなくさない

結構大事です。まあ、大体のテストは国試につながるのでいいんですが、ほとんど出ないような領域や出そうな部分が定まっている領域(ウイルスとかその辺)に国試勉強の時間がとられるのがバカバカしいのでレジュメはしっかりとってテストではそればっかりしてて赤点回避してました。単位さえ取れればいいんです。ファイリングとかも面倒なので、教科書の真ん中らへんに折りたたんでぎゅっと突っ込んでました。そうそう落ちたりはしません。

 

最後に

 勉強で一番大切なのはただ暗記するのではなく【理解する】ことです。人に説明できるレベルが目標ですが、それ全部してたらキリがないので、「〇〇の時は××になる!よくわかんないけどそういうものだ!」といった考え方も必要になってきます。割り切りましょう。

あと一緒に切磋琢磨できる人がいるとなおいいです。張り合うのではなく、高めあう関係が望ましいですね。点数を競うのも一つの手段だと思います。人間は競争心が強い生き物ですから。ただ、点数が引くからと言って、落ち込んだり、自分はダメだといった思考になるのはNGです。勉強すれば必ず身についていくのが国試です。確実に伸びていくものですので頑張りましょう。

 

新しい後輩ができるのを心待ちにしています。

 

看護師国家試験 必修解説 肺循環&体循環

 

 

今回からは必修メインで解説していこうと思います。

必修は落とすのが怖いんで、可能なら毎日数問ずつでもやっておくことをお勧めします。それもできるだけ早い段階で。何度ももっと早くからやっとけばと思ったことか…

 

自分の二の舞にならないようにしてくださいね

 

さて、今回は割と自分の周りでもあんまり理解しきれていなかった人の多かった

肺循環と体循環について解説していきたいと思います。

 

まず例題

第95回 午前11問

部位と流れる血液との組合せで正しいのはどれか。
1. 肺動脈―動脈血
2. 肺静脈―静脈血
3. 右心房―動脈血
4. 左心室―動脈血
これを正解して解説までできればこの記事見る必要ないです。別のやつしましょう。
できなかったら続きをよんで勉強しましょう!
 
肺循環

f:id:Lidocaine:20210612213543p:plain

肺循環の画像:青が静脈血、ピンクが動脈血の流れているところ
 
 

 簡単に言うと、心臓と肺の循環です。体に酸素を運び終わって帰ってきた静脈血を肺に送って酸素を渡して動脈血にするものです。
 脳とかほかのところとは違う部分があるので分かれてるだけです。
 で、なにが違うのかっていうと、動脈って名前なのに静脈血(酸素が少ない血)が流れてて、静脈って名前なのに動脈血(酸素いっぱいな血)が流れてるところです。
 
 基本的に、というか後程説明する体循環では動脈には動脈血、静脈には静脈血が流れているわけなんですが、肺循環ではちょっと特殊になってます。
 
 特殊な理由は簡単です。心臓から出る血管を動脈、心臓に戻る血管を静脈って呼ぶからです。上の図がそのまんまですね。覚え方はこれでいいです。まあ、ちゃんとした理由を言うと、心臓はポンプのように血液を送っているのでその圧に耐えられるように動脈なんです。動脈の構造はこんな感じ↓
血液循環と血管の構造 - からだと病気のしくみ図鑑 - goo辞書
心室から肺に伸びているのが肺動脈、肺から左心房に戻ってるのが肺静脈です。 酸素がないから肺に送って酸素をもらいに行って、酸素をもらった血液(動脈血)を左心室から体循環をつかって全身に運ぶために、肺から心臓に戻ってきます。
つまり、こんな感じ。
       体→右心房心室肺動脈(心臓から出てるから動脈)→
       ↑                       ↓
       体←心室左心房肺静脈(心臓に戻るから静脈) 

            ※青が静脈血赤が動脈血の通っているところ

 

 

 体循環

 

 肺循環じゃないほうです。心臓(左心室)から動脈通って全身めぐって静脈通って心臓(右心房)に帰ってくる循環です。

こっちは動脈には動脈血、静脈には静脈血が流れてます。

 

肺循環と体循環の違いは? | 看護roo![カンゴルー]

 

 より詳しくすると

(肺循環)→心室心室大動脈(分岐あり)→全身の臓器とか諸々静脈(上半身のは上大静脈、下半身は下大静脈)→右心房心室→(肺循環)

こんな感じです。

こっちはあんまりわかりにくい要素とかないですね。多分。わからん部分あったら教えて下さい。追記します。

 

 

 肺循環と体循環、理解できましたかね?ここで例題を見てみましょう

 

第95回 午前11問

部位と流れる血液との組合せで正しいのはどれか。
1. 肺動脈―動脈血
2. 肺静脈―静脈血
3. 右心房―動脈血
4. 左心室―動脈血
 解説読みながらでもいいので解いてみましょう
 
 
 
 
                            A. 4
 
問題の解説
1:肺動脈には、静脈血ですね。心臓から肺に向かっているため動脈。肺に酸素を供給しに行っているため静脈血が流れてます。
2:肺静脈に流れるのは、動脈血ですね。肺から心臓に向かう血管なので静脈であり、肺から戻ってきてるんで酸素いっぱいの動脈血です。
3:右心房は全身から上大静脈と下大静脈から静脈血が返ってくるところなので静脈血が流れてます。
 
まとめ
 肺循環:
       体→右心房心室肺動脈(心臓から出てるから動脈)→
       ↑                      ↓
       体←心室左心房肺静脈(心臓に戻るから静脈) 

            ※青が静脈血赤が動脈血の通っているところ

体循環:
(肺循環)→心室心室大動脈(分岐あり)→全身の臓器とか諸々静脈(上半身のは上大静脈、下半身は下大静脈)→右心房心室→(肺循環)
 
↑これ見ながら一回、カンタンでもいいので自分で図に書いてみると理解が深まると思います。
ではまた次の記事で。
 
 
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看護師国家試験過去問解説!! JCS ジャパン・コーマ・スケール

 

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国家試験対策をやっていきます。

別記事ではカテゴリ別に一個一個を詳しめに解説しましたが、今回は過去問の解説をしていこうと思います。

今回は、これ!!

 

第106回 午後18問

ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。
  • 1. Ⅰ-3
  • 2. Ⅱ-20
  • 3. Ⅲ-100
  • 4. Ⅲ-300

第100回 午前39問

呼びかけに反応しない意識障害の患者に、痛み刺激を加えたところ、かろうじて開眼した。

ジャパン・コーマ・スケール<JCS>による評価はどれか。
  • 1. Ⅱ-20
  • 2. Ⅱ-30
  • 3. Ⅲ-100
  • 4. Ⅲ-200

はい。JCSです。大概の過去問で見かける問題であり、評価の仕方や問題で注目するべき点を理解していないと間違えちゃったりする問題ですね。

取り合えず表をみてみましょうか         こんなやつ

https://img.kango-roo.com/upload/images/hayashi/shihyo/1.png

相変わらずぱっと見よくわからないですねぇこれ。

Ⅰ:刺激しないでも覚醒している状態

 簡単に言っちゃうと目を開けている状態です。目を閉じていればⅡからになります。

その上で判断基準を説明すると、

・0:特に何にもない場合、受け答えもしっかりしている。

・Ⅰ-1:なーんかぼんやりしている状態。術後に麻酔の影響で眠そうなときとか、睡眠薬を飲んで眠そうなときに当てはまります。

・Ⅰ-2:認知症がある場合や、精神系(特に鎮静系)の薬を飲んでいるときに当てはまります。問題文だと日付や場所がわかっていないという記載が大抵あります。

・Ⅰ-3:眼だけ空いていて声をかけても発語がない場合に当てはまります。寝たきりの患者さんはここに当てはまることが多いかなと思います。会話ができていればここより上です。

 

Ⅱ:刺激で覚醒するが、刺激をやめると眠り込む状態

簡単に言うと声をかけたり、肩をたたいたりして刺激すれば目を開けるものの、それをやめると途端に目を閉じてしまう状態です。

Ⅱ-10:表のとおり、普通に呼びかければ目を開けてくれる状態です。軽めの傾眠って感じ。ほんとに傾眠が強い時って割と揺さぶったりしないと起きてくれないんですよね…。

Ⅱ-20:強めの傾眠であったり、人工呼吸器がつながっている場合、鎮静をかけることがほとんどなのですが大体Ⅱ-20からⅢのあたりで意識レベルをコントロールします。

人工呼吸器は口腔からでも気管切開しててもかなりの苦痛を伴います。挿管の痛みや違和感、強制換気による不快感などがあり、人工呼吸器の換気とぶつかってしまったりすることがあるため鎮静をかけ、適切な換気ができるようにします。

耳元で声をかけたり、揺さぶったり、おむつ交換をするなどした際に開眼する状態です。

Ⅱ-30:Ⅱの部分で唯一痛み刺激を伴う評価であり、痛み刺激を使って唯一開眼がある状態です。 痛み刺激+開眼=Ⅱ-30です。覚えておきましょう。

 

Ⅲ:痛み刺激+開眼しない。というか開眼(覚醒)しなかったらここです

Ⅲ-100:痛み刺激に対して、払いのけるような動作。つまり、嫌がって手足を動かす状態です。臨床では若干わかりずらいですが、国試では「払いのけるような動作」というキーワードがあると思います。

Ⅲ-200:痛み刺激に対して、刺激したところや全身がピクッとしたりしたらここに当てはまります。

Ⅲ-300:痛み刺激に反応がない場合です。「反応は見られない」といったワードがあったらここだと思います。

 

ここでいったん問題を見てみましょう。

 ①ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。

 

②呼びかけに反応しない意識障害の患者に、痛み刺激を加えたところ、かろうじて開眼した。
ジャパン・コーマ・スケール<JCS>による評価はどれか

 

ここまで解説したことを使いつつ、どのキーワードに注目すればいいかも解説していきますね。

 

①ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。

 まず、JCSの評価である点、そしてどんな刺激をしているかとその反応はどうか。という点です。

 普通の刺激をしても覚醒しない=ⅠでもⅡでもない

 痛み刺激あり+払いのけるような動作=開眼しないが反応は大きい=Ⅲ-100である。

といった思考になればOKです。

 

呼びかけに反応しない意識障害の患者に、痛み刺激を加えたところ、かろうじて開眼した
ジャパン・コーマ・スケール<JCS>による評価はどれか

 ・呼びかけに反応しない=Ⅱ-10は確実に否定される

 ・開眼する=Ⅲではない+痛み刺激あり=Ⅱ-30である。

こんな思考になればOKです。

 

JCSは各段階の特徴を理解し、問題のキーワードを読み取れれば確実に取れる問題です。必修にも一般・状況にも出てくるのでとれるようにしておきましょう。

 

ちなみに、痛み刺激の与え方についても補足を。

 患者の麻痺側ではないほうの手の親指の爪をギューッと押す方法や、胸骨にこぶしをあてて押さえつけるようにする方法があります。

 

 

まとめ

Ⅰ:何もせずとも覚醒(開眼)している。

・Ⅰ-1:ぼんやりしている。術後や寝起きなど

・Ⅰ-2:見当識障害場所日付がわからないといった記載、認知症患者など

・Ⅰ-3:名前生年月日言えないとき。寝たきりや、重度の認知症の場合。

Ⅱ:刺激すると覚醒(開眼)する

・Ⅱ-10:普通の呼びかけ(肩をゆすったりしていない)で開眼

・Ⅱ-20:耳元で声をかけたり、揺さぶったり、おむつ交換なんかで開眼

・Ⅱ-30:唯一の痛み刺激+開眼あり。

Ⅲ:痛み刺激しても開眼(覚醒)しない

・Ⅲ-100:痛み刺激+払いのけるような動作。大体書いてる。動きが大きめ

・Ⅲ-200:痛み刺激+少し動かすor表情に動きがある

・Ⅲ-300:一切反応なし。

 後ろの数字はⅠは一桁、Ⅱは二桁、Ⅲは三桁。

 

臨床でもよく使うものなのでしっかり覚えましょうね。。

もしGCSも解説ほしかったらコメントなりください。都合つけばやります

 

 

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看護師国家試験対策!!【検査データ:(炎症)白血球・CRP+RF定量】

 

 

 今回から早速は国試によく出る検査データについて解説していきたいと思います。

なんで検査データってこんなわかりずらいんでしょうね…(-_-;)

なるべくわかりやすく、血球でバーっとか、生化学でズラーッと出しても理解しにくいと思うのでカテゴリ別、一緒に見ることが多いもので分類して解説していきます。

 

 

 

白血球数(White blood  cells:WBC)基準値:3.3~8.6(×10³/μℓ)

CRP炎症反応・C反応性蛋白:C-reactive protein)基準値~0.30(mg/dl)

 代表的な炎症反応を示す検査データです。

 白血球は学習したと思いますが、好中球好酸球好塩基(塩基はアルカリのこと)球・リンパ球単球の総称です。ベテラン看護師さんはワイセとかって略したりしますんで実習の時は聞いてみるといいかも。

 白血球の種類にはそれぞれ得意分野があり、

・好中球:感染防御作用を持つ。感染症など急性炎症にはいち早く反応する。貪食作用(細菌などを取り込み消化する働き)をもつ。

好酸球:アレルギー反応に関与。寄生虫アニサキスとか)に強い。

・好塩基球:これもアレルギー反応に関与。こっちはヒスタミン(花粉症とかにかかわるホルモン)を出したりして即時型アレルギーに関与

・リンパ球:TとBとNKに分かれる。こっちは抗体(ワクチンみたいなもん)と作ったり、使ったりしてTとBは細菌などを殺菌する。NKは癌とか対細胞に働く。

・単球:こっちも好中球と同じく貪食作用を持つ。組織内に入って成長するとマクロファージになって抗原提示(侵入者の情報を伝えること)という働きをもつ。分化する先に樹状細胞というものもあるが今回は割愛。

 免疫機能として働き、細菌などの異物を取り込んで排除する役割を担っています。

肺炎などに罹患(りかん:病気にかかること)すると細菌などを排除するために体内で増殖して、異物を排除するために働きます。

白血球(というか血球成分)を作っている骨髄の造血機能が弱まってしまうと、白血球のもともとの量も減少しますし、異物が入ってきたときに増殖できず罹患しやすくなってしまいます。そのためがん剤などで骨髄抑制のある場合や、再生不良性貧血など造血機能そのものが弱っている、機能が十分にない場合は数値が低くなります。

上にわかりずらい基準値を出しましたが、個人差も大きく、年代によっても異なるためおおよその目安を出しておきます。

成人4,000~9,000/µL 小児6,000~10,000/µL 幼児6,000~18,000/µL

新生児9,000~25,000/µL 年代が低いほど基準値は高くなります。

 

 国試問題では、肺炎など〇炎とあるものや術後は大抵上昇していると考えていいと思います。また白血病(異常な白血球がいっぱいできてしまう病気)や心筋梗塞の時なんかも上昇するので覚えておいたほうがいいかも。

敗血症(別の臓器にあった病原菌が血液中に入り込んでしまったもの)は12000を超えるか4000未満になるか、高熱などのいくつかの症状によって判断されるもので、炎症っぽいのに下がる場合もあるので覚えておくと引っかからずに済むと思います。

ケアとしては、まず安静。そんでもって禁煙です。煙草を吸うと白血球が上昇することがあります。また、炎症を起こしているということは発熱しているorしていなくても免疫機能をフル活用していてエネルギーを消耗している状態なので、高カロリー+高たんぱくの食事が必要です。ついでに食事は生もの×です。しっかり過熱して感染予防しましょう。

 

 

 CRPも炎症を起こしているときに上昇する数値です。

C反応性蛋白というのはもともと肺炎球菌のC糖体に反応すると考えられていたからとか名前の由来がありますが覚えなくていいです( ´∀` )

CRP=炎症反応を示すたんぱく質と覚えてください。

炎症が起こっていなければデータとしては0.14とか小数点以下で低い数値ですが0.4とか0.5~0.9になってくると軽度の炎症(アトピーとか軽い風邪とかその辺)、1.0~2.0になってくるとウイルス感染とか、2.0を超えるとだんだん重くなってきて、10近くなるとがっつり肺炎とかになってきます。

で、CRPは大体12時間以内にギューンと上がっていくものなのですが1,2時間だと上がりきってないこともあり注意が必要です。状態が良くなるとギューンと下がります

CRPが上昇するときは、炎症感染症や外傷)リウマチ熱や悪性腫瘍があるとき、心筋梗塞といった組織に損傷がおこったと上昇します。

 狭心症は組織の壊死がないので上昇しませんが心筋梗塞の際は組織の壊死が発生するため上昇がみられます。ここで区別できるので知っておくと役に立つかも。
  問題で3.0超えてたら「あー、高いなぁ」と思えるといいかも。

RF定量(リウマトイド因子)

 多分国試ではほぼ聞かれないんじゃないかなぁ…と思いますが一応。

リウマチや全身性エリテマトーデスなんかの場合に上昇するデータです。

リウマチだったら炎症の種類が滑膜炎だとか変形の名称とかその辺だと思います。

 

まとめ

わかりやすくとか言いながら長くなってしまいましたがまとめます。

白血球:成人4,000~9,000/µL 炎症のある時や術後、心筋梗塞のときは高くなる。

骨髄抑制など造血機能が弱っているきは低くなる。

・敗血症は高いときも低いときもある。

CRP:~0.30(mg/dl) 白血球と同じように炎症や術後、心筋梗塞の時に高くなる。

・数値が高いほど重篤な炎症反応であることが多い。

一気に上がって一気に下がる

狭心症心筋梗塞の鑑別(どっちか判断すること。治療するうえで疾患を明確に判断することはとても大切)に有用。

・術後の検査データが書いてあって、0.5とかその辺が書いてあっても安易に感染を起こしていると判断しないように。発熱とかの別の情報も併せて判断する。

 

アウトプット用過去問

 

第95回 午後52問

次の文を読み問題1に答えよ。
28歳の女性。会社員(経理系)。最近手指の関節に痛みを感じるようになったが、腱鞘炎と思い湿布薬やマッサージで様子を見ていた。しかし、徐々に肘関節に痛みとこわばりが出現し、微熱と全身倦怠感もみられるようになった。医師から「関節が少し腫れているようですね。診断のため血液検査をいくつかしましょう」と言われ、外来通院することになった。

問題1
診断に役立つのはどれか。

 

 

 

                             A.1

微熱と関節の腫れ(炎症)なのでCRPですね。

 

第103回 午後30問

白血球について正しいのはどれか。
  • 1. 酸素を運搬する。
  • 2. 貪食作用がある。
  • 3. 骨髄で破壊される。
  • 4. 血液1μL中に10万~20万個含まれる。

 

                            A.2

貪食作用については解説しましたね。作る場所についても。

基準値も書いてあるのでもし間違ってたら読み返してみてください。

 

 

ちょっと難しいかも↓

第103回 午後95問

次の文を読み問題2に答えよ。
Aさん(43歳、男性、会社員)は、1か月前に右頸部の腫瘤に気付き、自宅近くの診療所を受診し、大学病院を紹介された。検査の結果、Aさんは、非Hodgkin<ホジキン>リンパ腫と診断され、縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫も確認され、化学療法導入のため入院した。Aさんは「悪性リンパ腫と言われたときにはショックだったけど、化学療法は有効であると聞いて、頑張ろうと思っている」と話す。入院時、Aさんは体温37.5℃、呼吸数18/分、脈拍84/分、血圧124/64mmHgであった。血液検査データは、赤血球302万/μL、Hb10.3g/dL、白血球6,400/μL、総蛋白7.6g/dLであった。

問題2
入院後4日。Aさんは化学療法としてCHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)を行うことになった。

開始前のAさんへの説明で適切なのはどれか。
  • 1. 「高齢の人より副作用は少ないでしょう」
  • 2. 「明日から加熱食となります」
  • 3. 「3日目ころから脱毛が始まります」
  • 4. 「5日目ころから口内炎ができやすくなります」

 

                              A.4

説明した内容から2っぽいですが、まだ化学療法は始まっておらず、免疫抑制状態ではないので2は違います。

化学療法についてもいずれ解説しますがほぼほぼ出るので学習しておきましょう。

 

 

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運営者:Lidocaine

初出掲載:2021年05月11日

褥瘡(基本編)

 

褥瘡とは

 体重などで皮膚の一部分が長時間圧迫されることにより血行が障害され、皮膚や皮下組織、筋肉などが損傷してしまうこと。床ずれともいう。

 

褥瘡ができやすい条件

・自力で体位変換(寝返りとか)ができない→体重のかかる部位を調節できない

骨が突出している(皮膚が薄い場合や褥瘡好発部位)→局所的に圧がかかりやすく褥     瘡になりやすい

栄養状態が悪い→エネルギーが足りないため皮下脂肪や筋肉を代わりにエネルギーにしようとするため骨が突出しやすくなる+褥瘡ができた場合に治りにくい

浮腫(むくみ)がある浮腫があると皮膚が突っ張り耐久性が下がる→褥瘡になりやすい

長時間の湿潤環境(おむつの使用や拘縮などで皮膚が密着している)がある→皮膚が湿ると弱くなってしまい褥瘡ができやすい

摩擦やずれ→ベッドのギャッジアップ等で体がずれるなどして皮膚に力がかかり皮膚にダメージが出やすい(自力で体位変換ができない・マヒなどで正しい姿勢を維持できない)

 

褥瘡の予防

・定期的な体位変換

 約2時間ごと体位変換を行い、長時間同一部位に圧がかかるのを防ぐ

・褥瘡好発部位や拘縮などで密着している部分の除圧

 クッションやタオルで浮かせたり、スペースを開けたりして圧がかかるのを防ぐ

・湿潤環境の改善

 おむつの定期的な交換や密着部位の解除を行う。

褥瘡は予防が一番大切!!

 

褥瘡の治療

・除圧

 発赤の段階であればしっかりと除圧を行えば改善することが多い。

・軟膏の塗布

 ゲーベンやユーパスタ、アクトシンなど様々な薬効の軟膏があり、適応が異なる。医師の指示に従い毎日の洗浄と塗布を行う。発赤だけの場合でもワセリンなどの保湿剤を塗ることもある。

・貼付材の使用

 デュオアクティブやハイドロサイトなどこちらも様々な種類がある。こちらは基本的にはがれたり溶けきったりしない限り交換する必要はない。毎日状態を確認しよう

・感染の予防

 潰瘍など傷が開放的である場合、感染予防が重要。褥瘡に感染がおこると褥瘡の治療が長くなるほか、全身に影響が出る場合もあるため注意。

・栄養状態の改善

 褥瘡ができる患者さんは栄養状態も悪いことが多い。栄養補助食品などで栄養を補填することがある。

・壊死組織の除去

 壊死組織は細菌繁殖の温床になり、その上肉芽形成の邪魔になる。外科的に取り除くデブリドマンを行ったり、ゲーベンなど壊死組織を溶解する効果を持った薬品を用いて治療する。

 

褥瘡(基本編)まとめ

・自力で体位変換ができない+湿潤環境ができやすい+姿勢の維持ができない

 →寝たきりの患者さんは特に発生しやすい!! 

 →浮腫がある場合や、栄養状態が悪い場合(経管栄養やCVの患者さんなどは栄養状態が悪いことが多い)はさらに注意が必要!!

・褥瘡の状態によって軟膏や貼付材など対応が異なる。

 →医師の指示に従い、適切に処置を行う必要がある。それぞれの効能を理解して行うのがベスト。

褥瘡は【作らない】が大前提

→褥瘡は予防が一番大切。体位変換をしっかりと行い、入浴やおむつ交換の際に皮膚を観察して、なるべく発赤の段階で対処しよう。